訪問日:2014/7/14、他
炭酸カルシウムのパイオニア、白石工業株式会社。
下仁田町青倉に位置する白艶華工場では昭和7年より操業を開始し、石灰の採掘と炭酸カルシウムの製造を行っていた。
その乾燥工程では「乾燥小屋」と呼ばれる木造の風通しの良い建物に炭酸カルシウムを保管し、空っ風による自然乾燥を行っていた。
今では機械乾燥が採用されているため乾燥小屋は使用されていないが、今でも数棟の乾燥小屋が残っている。
どこで聞いた話か忘れたが、倒壊の危険性と産業遺産としての保護を考慮た結果、1棟を残して他は取り壊すと言う噂を耳にした。
何度か見に来ているが現状の確認という事で再訪した。
現在の乾燥小屋全景。
うっそーん!?
2010年の時と比べて1棟減ってる!!
以前来たときは、写真手前の石垣の上にも乾燥小屋が連なっていた。
今年2月の雪で潰れたか、取り壊したか、どちらにせよ非常に残念・・。
ちなみに横に連なってる小屋をまとめて一棟を呼んでるようで、
写真だと10棟くらいに見えるが、実際は横長の小屋が奥に1棟と手前に1棟で合計2棟となる。
乾燥小屋を使用していた時代は山の至る場所に乾燥小屋が建てられ、その数118棟もあったと言うから驚きである。
一部が倉庫として利用されているが、老朽化が進み危険な状態は継続中。
取り壊しちゃったんだなぁ・・。
残念だなぁ・・。
乾燥小屋のファンだったのでとても悲しいです。
近代産業遺産としての価値は非常に高く、当時の様子を映す貴重な建物。
現存する2棟の乾燥小屋の保護は、白石鉱業様と下仁田町様に是非宜しくお願いしたいところである。
ここからは2010年の写真。
今は無き、取り壊された建物。
乾燥小屋内部は最低限の通路以外は全て棚になっており、乾燥の為に炭酸カルシウムが収納されていた。
木造でありながらこの規模!構造!機能美!
素晴らしい!!
60年以上の風雨や降雪を耐えてきた乾燥小屋、華奢な作りに見えて実はとても頑丈。
しかし長い月日には勝てず、今ではこの小屋は現存しない。
しかしこの時に訪れ、壊す前に一目見られたのは不幸中の幸いであろう。
現存する2棟は長く残ってほしい。
ここは中に入っちゃ駄目な場所です。
勝手に入って申し訳御座いません。
炭酸カルシウムの乾燥小屋らしく、小屋の中は真っ白の世界だった。
これは2014年に撮った最近の写真。
一番奥の棟の小屋は激しい損傷が覗える。
手前の棟はトタンなどで多少の保護がされている事から、今後も保存していく方向だと思われる。
木造であるが故いつか寿命は来る、いつまで残るか分からないが、いつまでも見ていたい。
群馬B級スポット トップページ